NSXフロントキャリパーの取り付け
 私が福島県に住んでいた頃、とあるHPの掲載に非常に興味を引いたことがありました。
 ”NSXキャリパーの移植”
 ブレーキの強化なんてパッドくらいでキャリパー交換なんていくらお金がかかるかわからない自分としては現実味のないチューンと思っていた私にとってこの流用チューンはかなりのインパクトを与えた題目でした。
 プレリュード純正のフロントブレーキは片持1ポットキャリパー、それに対してNSX(NA1)のキャリパーは片持2ポット。
 純正流用術とはいえ、制動力は確実に良くなることでしょう!
 また、そこの掲載を見る限りポン付け可能みたいでした。

 それから即座にオークションを見たもののNSX自体玉数が無いということとブレーキは外してからちゃんと密閉して保管しないと錆などでキャリパー自体がダメになるという”生物”なんでモノが見つからなかったり、見つかっても保存状況などが不明なものが多かったりでなかなか購入できずにいました。

 そぉんなある日のことです。
 いつもお世話になっている関西のTriangle Tails所属のRodさんがこのキャリパーを購入したという情報をもらいました。
 早速Rodさんに直接連絡を取り、「無期限でナタクの分も探してくれないか?」と相談したところ、快諾して頂きました。
 また、ナタク自身もキャリパー探しを再度始め、オークションを探したりNSXのオーナーズクラブの売買掲示板に投稿したりといろいろな手を尽くして探してました。

 ・・・・ある日、函館在住のPFC会員Ferisさんからメールにてキャリパーについての質問が・・・・・
 どうやら相手が見つかり交渉段階に入ったみたいでしたので「う、羨まし過ぎる・・・」と正直思いながらメールでの質問の回答を返信。
 
 その後、PFCの函館オフにてFerisさんにその後の話を聞くと価格交渉の段階で終わってしまったみたいでした。
 そこでずうずうしくも「その方、私に紹介してもらえませんか?」と言ってみたところ快諾してもらいました。
 即相手の方と連絡を取り、何度かの交渉の末、念願のNSXのキャリパーの入手にこぎつけました!! 
NSXキャリパー
 これが入手したNSXのFキャリパーです。
 前オーナーの方が黄色の耐熱ペイントを施してありました。
 ラッキーなことにオーバーホールの必要なしという上物でした!!
 ちゃんと保存していてくれたことに大感謝です♪
 とりあえず、情報だけしか知らなかったんで確認も兼ねて純正キャリパーを取り外してフィッティング確認
 情報通り、ほんとにポん付けでした!こんなに簡単だったとは (-_-;)
 ついでに管理人はラジアルタイヤは17インチを使用していて問題ないのですが、スタッドレスタイヤは15インチを使用しているために干渉問題を確認するために15インチのホイールをはめてみるとこちらも全く干渉なし♪
 ではでは、確認作業が終わったところで早速キャリパーを料理していきましょー!
秘密兵器サンダー!!
 ナタク号はキャリパーを赤で塗装しているんでこのキャリパーも赤で塗装しちゃいます。
 と、ここで問題になるのが耐熱ペイント・・・・試しにラッカーシンナーを塗装の上に塗ってみると・・・・若干溶けてる様子。
 このままラッカー塗料を塗ったら赤と黄色が混ざり合ってしまう可能性大!!
 ということでまずは塗装を剥がす作業に着手しました。
 
 まずは定番のサンドペーパー・・・・確かに削れるものの何日かかるかわかんないくらいしか削れない・・・
 ではではワイヤーブラシ・・・・サンドペーパーよりは全然削れるものの厚く塗装されている部分はこれでも結構頑固!
 だったらこれならどーだ!!と登場したのはワイヤーブラシのコマをつけたサンダー!!
 さすがに機械ですねぇ、面白いように塗装が剥がれます!!
 ですがさすがに弱点はあります。何って・・・振動で手がおかしくなっちゃいまして・・・痺れまくりっす (^-^;
 更にワイヤーが熱で劣化し、焼けて飛び散り、それが足に刺さって痛い・・・・・
 でも、苦労してこそのDIYです!!ここが頑張りどころ!!!
 後は、サンダーで削れなかった溝なんかをマイナスドライバーとワイヤーブラシを使って削り取ります。
塗装剥がし終了
 苦労すること1個1.5時間・・・・・
 やっとのことで塗装をおおよそ削り終えました・・・・・
 ここまでやれば塗装しても問題ないでしょう。
キャリパー塗装
 エアーで塗装の削りカスやゴミを飛ばしてから脱脂して前回純正キャリパーを塗装したのに使用したラッカー塗料で塗装します。
 無事黄色の塗料も浮き出てきませんでした。
キャリパー取り付け前
 車をジャッキアップして純正キャリパーを外し、更にキャリパーからブレーキラインを外します。
 (画像は前回のブレーキ周りの加工の際の使いまわしです (^。^;))
 ブレーキラインからブレーキフルードが滴り落ちるんで作業の際には新聞等をひいて行ってください。
 また、ブレーキフルードを誤ってボディー等につけると腐食して塗装を剥がしてしまいますので十分注意し、もしもつけてしまった場合はすぐにブレーキクリーナーや水で綺麗に流して下さい。

 あと、NSXキャリパーのブレーキラインをつける部分はプレリュード純正のそれよりも下についているためにブレーキラインの長さが足りません。
 これを解消するためにキャリパーからたどって一番近い部分のブレーキラインの固定部の2本のボルトを外しておいてください。
NSXキャリパー取り付け完了
 塗装したキャリパーを純正のキャリパーの代わりに取り付け、キャリパーにブレーキラインを取り付けます。
 あと、前項でボルトを外したブレーキラインのマウント部の上の方の穴とそれが付いていた2箇所のネジ穴の下側のネジ穴に固定します。(従来2本止めだったものを1本止めに変更)
 これでやっとのこと完成です♪

 フロント2個のキャリパーの取り付けが終わったら、ブレーキのエア抜きを行います。
 このままだと当然キャリパーの中は空気で満たされているんで油圧で動くブレーキはこのままだと動作しません。
 そこでキャリパーの中に入っているエアーを抜いてブレーキフルードで満たします。
 このやり方は後日ブレーキラインの交換をする予定ですのでその時に詳しく記載します。
〜インプレッション〜
 実際付けてみてから踏んでみましたが確かに効きます!!!
 いままでの感覚で踏むとロックしちゃいます。
 いやー、性能は向上したものの自分の感覚をリセッティングしないとだめですね。
 でも、ロック前の部分では前よりも微調整を行える感じなんでしっかり乗りこなせれば純正なんかよりも全然使えますね!!
 今後、ステンメッシュブレーキラインの導入も考えているんでそこまで完成させてからどうなるかですね。
 ただ、フロントのみの改善なんでリアとのバランスが悪くなったのも事実です。
 今後の考察事項としてはNSXキャリパーをリアも一緒に入手しているんでそれをプレリュードに移植可能かどうかです。
〜おまけ〜
じぬ整備工場(笑)
 今回のNSXキャリパー交換をはじめ、ナタク号のチューンに場所を提供してもらっているのがじぬさんの所の自称整備工場!!
 屋内なんで天候に左右されないし照明もあるんで夜間作業も可能、更にコンプレッサーも完備されており、更に更に立地条件も居住区に建てられていないために騒音を気にする必要もなしと至れり尽せりの環境♪
 車をいじるのにここまで適した環境はないですね。
 毎度お世話になってます、じぬさん♪

 今回のキャリパー交換の作業時にじぬさんのギャランもバンパーにメッシュを張る作業を行なうとの事だったので撮影してきました。
片足上げナタク号
 キャリパー移植作業中のナタク号
 タイヤなし&片足上げって結構マヌケですねぇ (^^;)
じぬ号1
じぬ号2
じぬ号バンパー加工完了!
 バンパー加工中のじぬさんギャランです。
 ナタクも結構バンパー外しやってますが他人のやってるのを見ると「大掛かりなことやってんなぁ」と感心すらしてしまいます。
 更にじぬ号はバンパーを外すのに車底に潜っての作業になるんでほんとに感心です!!

 右上の画像がバンパー加工&メッシュ張り作業後のじぬ号です。
 印象がだいぶ違いますね。

 じぬさんにしろ、ナタクにしろ・・・・ほんとに車好きというか車バカですねぇ・・・・・ (^。^;)