プレリュードのチューニングで有名な”JUN AUTO”のデモカーであるPFC所属のK1さんのプレリュードをJUN AUTOさんのHPで初めて見た時、「あれ?」って思ったところがあったんです。
画像はJUN AUTOのフロントスポイラーのもので明らかにバンパー自体は純正のものなのに「なんだ?あの穴は??」
バンパーのナンバープレート両脇に開口部が設けられているんです。
あとから調べてみたらもともとSKYLINE R33 GT−RのNISMOダクトだそうで・・・・
こういうもの見ると無償に取り付けにチャレンジしたくなっちゃうんですよね♪
ただ、調べていた当時は軍資金の関係で購入をせず、あくまで調べるだけで終わっていたんです。
それから数ヶ月・・・・・そんなことやろうと燃やしていた野心もだいぶ忘れかけていたある日・・・・・
PRELUDEを通して知り合ったTriangle Tails所属のRodさんが4thプレリュードにNISMOダクトを付けているではありませんか!!
過去の野心が一気に燃え上がり、今回の加工に至りました。
この作業は各自の責任において行なって下さい。
この作業が原因となって起こった破損・怪我等には管理人は一切責任を負いませんのでご了承ください。
−使用工具・道具−
NISMOダクト(R33仕様物)、電動ドリル(φ8〜10程度のドリル)、ホビーノコ、サンドペーパー(100〜1000までで3〜4種程度)
ボディー塗料、サーフェイサー、パテ(管理人はグラスファイバーパテを使用しました)、ニッパー、コンパウンド(固形・液体どちらでも可)
バンパーの加工
まずはこれが今回用意したR33 GT−R仕様のNISMOダクトです。
R32仕様のものもあるのですが取付面の形状がR32のものだと平面ではなく曲がってしまっているために取付が困難なためにチョイスしませんでした。(先駆者であるRodさんからも同様のアドバイスを頂きました)
R33仕様のものは取付面が平面に近いため加工が楽です。
下ごしらえとして先にこのダクトにサーフェイサーをかけてしまいます。
品物は白ゲルなんでサンドペーパーを全体にかけて塗装面を荒らします。
その後、ヤスリ作業で出たゴミ・粉をふき取り、ガソリン・アルコールのような脱脂剤で脱脂してから全体にサーフェイサーをかけます。
次にバンパー加工の下ごしらえその2としてバンパーを切り抜くための型紙を作ります。
NISMOダクト裏の出っ張りの外形・ツバの外形をメジャーやノギスを用いて測定し、ノートやコピー用紙を使って外形と開口部の型紙を作ります。
ここまで出来たら、いよいよバンパーの加工です。
型紙をバンパーに張り付けてから4つ角に電動ドリルで穴を開け、ホビーノコを用いて4つ角に開けた穴をつないで開口部を作ります。
このままでは開口部の仕上がりはガタガタでダクトは当然入らないと思います。
そこで現物合わせでNISMOダクトを挿入しながらきつい所をヤスリで削ってNISMOダクトが無理なく挿入出来るように加工します。
・・・・とここで裏技というほどすごいものではないですがかなり大雑把な加工方法で時間短縮出来る方法を記載しておきます。
正当法のヤスリがけと違い、加工面は人に見せられないほど汚くなってしまいますが今回はダクトのツバが大きいために「影に隠れるからやっちゃいますかぁ」ということで。
やり方は簡単。電動ドリルを回しっぱなしにしてドリルの側面を加工面に押し付けて豪快に削り取ります。
注意点は予想以上に速いスピードで削れるんで削りすぎに十分注意して下さい!!
仕上がりは汚いですが加工時間は大幅に短縮出来ますよ。
NISMOダクト取付&サーフェイサー・塗装作業
次に、NISMOダクトをバンパーに取り付けます。
固定方法は一般的にいろいろありますよね?
両面テープ・接着剤・シーリング剤etc・・・・
でも、今回はSKYLINEの部品をPRELUDEに付けてしまおうという強引な企画のために当然、ダクトの取付面の形状とバンパーの曲面が合わなく、絶対に隙間が出てしまいます。
そこで、今回管理人はパテにて固定を行ないました。
重いもの、常に抵抗のかかるものにはパテのみの取り付けは問題がありますが今回はものが軽いのと前からの走行風のみしか受けない環境にあるものなんでこの方法を取りました。
使用道具の欄にも記載しましたが今回管理人の使用したのはグラスファイバーパテです。
このパテは硬化後かなりの強度になるFRPの補修に使われるパテです。
主剤に硬化剤を混ぜるタイプのパテですがここでこのように2つを混ぜ合わせて硬化させるパテの注意点は混合比を気をつけて混ぜる事です。
硬化剤が足りないといつまでも粘土のようにやわらかいまま硬化しなく、硬化剤が多すぎるとほんの数分・数秒で硬化してしまい作業する間もなく固まってしまいます。
まずは、サーフェイサー作業と同様にパテのつく場所のバンパーをヤスリで荒らし、ゴミ・粉を掃除したあとで脱脂を行ないます。
次にNISMOダクトのツバの裏に多めにファイバーパテを盛り、バンパーに押し付けます。
ここで目視にてパテが足りないところや隙間のあるところに再度パテを盛り付けます。
あとはのんびり硬化するのを待ちましょう・・・・・
パテが乾いたらひたすら削りです!
ファイバーパテはパテの中に繊維が入っているために毛羽立った形で硬化します。
削り作業時にこの繊維が邪魔なんで飛び出している繊維はニッパーで切り落としてしまいましょう。
後は荒いものから細かいものへ順次サンドペーパーをかけてパテを削り、自分の納得いく形状に持っていきましょう。
形状に問題がなければサーフェイサーをかけて下地を整えます。
なお、左の写真のサーフェイサー作業は悪い例です σ(^◇^;)
このように部分的にサーフェイサーをかけてしまうと上から塗装した時に古い塗装面とサーフェイサーをかけた面との境界線がはっきり出てしまいます。
もっと広範囲にぼかしをいれながらサーフェイサーをかけてください。
管理人も結局、バンパー前面のほぼ全てにサーフェイサーをかけた状態で仕上げました。
では、いよいよ最後の工程の塗装作業です。
缶スプレーを使用しましたが、塗装面から10〜15cm程度離してあまり速く手を動かさずに塗装していきます。(あまり遅すぎると塗料が垂れてしまいます)
出来れば3〜5回くらいの重ね塗りを行い完成に持っていきます。
あとは、1〜2週間塗料を寝かせてから表面の埃を取り除いたあとでコンパウンドをかけ、ツヤを出した後でクリアを吹き、乾燥させた後で更にコンパウンドをかけて完成です。
完成写真
「出来るだけ、後付というのを気付かれないように加工してやろう」という思惑を思ってチャレンジしましたがうまくダクトのバンパーの境界面がわかりにくく出来たので見た目はもともとのディーラーオプションっぽく仕上がったと思います。
反省点としては、塗装の腕がまだまだなんでもっと頑張らなきゃってことですね (^-^;
なんにしろ、今回の加工は自分的には完成度は高く出来たと思います。
メーカー・車種にとらわれず、オーナーの好きなように車を作っていけるというのがDIYで一番良いところだと思います。
ただ、ここで当然ですがメーカー・車種を無視した車作りをするとフィッティングの問題が出てきます。
そこをどうやって綺麗に見せるか・仕上げるかがDIYの腕です。
今回のように成型・塗装が入ってくると難易度は高くなってしまいますが難易度の高い加工ほど他人が真似しにくい独自の車を作る事につながると思いますし、この作業が出来れば愛車に傷を作ってしまった時に補修の腕もおのずと向上します。
最近では、カー用品店などに汎用品のダクトやエアロがたくさん置いてあります。
自分の気に入った汎用部品を使ってオリジナルの愛車を作ってみてはどうでしょうか??