ブレーキキャリパー塗装&ブレーキの活性化
 スカイラインGT−R、ランサーエボリューション、NEWインプレッサ、NEWインテグラ等の車を購入するともれなく付いてくる装備・・ホイールのスポークから顔を覗かすブレンボのブレーキキャリパー!
 効きもいいし、あのキャリパーの大きさと赤や金などのあの色にはかなりのインパクトがありますね!
 でも、あのブレーキキットを購入して付けるだけで簡単に10万単位のお金が飛んじゃいます。
 ・・・んなわけで、今回はあの効きは真似出来ないまでも足元のドレスアップという事で色付きキャリパーのみ真似してみましょうという企画です。
 実際、DIYにてこの作業を行っている知人を数人知っています。
 安価で結構格好よくなるんで挑戦してみましょう!!

 ついでに、ブレーキのメンテナンス方法も掲載します。
 この方法を知っていると、ブレーキパッドの交換が自分で出来ちゃいますよ。

 この作業は各自の責任において行って下さい。
 この事が原因となった事故・破損等には一切管理人は責任を負いません。
 更にこの整備は他の整備と異なり、整備ミスが直接他人や自分の命に関わってきます。
 自信のない方は方法を知っている人に確認してもらいながらの作業をお奨めします。

−使用工具・道具−
 メガネレンチ&ラチェット、ラジオペンチ、マイナスドライバー、ウォーターポンププライヤー、ハケ・筆、塗料、うすめ液(ラッカーシンナー)
フロントのブレーキキャリパーの取外し・活性化・塗装
 まずはタイヤ交換の要領で車をジャッキアップしてからタイヤを外して下さい。
 そうすると左の写真のようなブレーキキャリパー&ローターだ出てきます。
 この裏を覗くと六角ボルトが上下に2本ついているのでメガネレンチで緩めてからラチェットで外します。
 後はキャリパーを持上げるとブレーキパッドが出てきます。
 ブレーキパッドを交換する時にはここでパッドを外して新品のパッドを代わりに入れてやればいいんです。
 但し、中古のパッドから新品のパッドに代えると当たり前ですがローター+パッド2枚の厚さが変わって来てしまいます。
 このままだとキャリパーの中にある銀色の丸い筒状のもの(ピストン)が出すぎていて入らないはずです。
 このような時はウォーターポンププライヤーを使ってゆっくりピストンを押し戻してやってください。
 早く作業したいからと言って慌ててはいけませんよ!このピストンを無理に動かしたり、斜めに無理やり押し込むのは御法度中の御法度ですよ!
 お次はフロントブレーキでよく固着してしまう箇所を手で動かしてやってスムーズに可動するようにしてやりましょう。(活性化させます)
 キャリパーのボルトがついていた部分がジャバラ状になっていると思います。
 この部分を手で動かしてスムーズに動くようにしてやりましょう♪
 なお、このジャバラ部分はメーカーによってはブレーキキャリパー側に付いている場合もありますがやり方は同様です。
 ブレーキの可動部分の固着は決してスポーツ走行している車にのみ起きる現象ではなく街乗り車にも発生します。
 ほっておくと、パッドの異常磨耗・タイヤの異常磨耗・ブレーキ周りの異常加熱、最悪の場合はブレーキフルードの流出によりブレーキが効かなくなりますのでたまにでもチェックすることをお奨めします。
 では、塗装に入りましょう。
 確かにブレーキは熱くなるところでカー用品店でキャリパーの塗料を購入しようとすると耐熱用の意外と高い塗料を薦められると思います。
 ですが、管理人の知人から「ボディー用の塗料でぜんぜん問題ないよ。実際はげてないもん」という体験に基づく意見を頂きました。
 ということで、今回管理人がチョイスしたのはラッカーペイントです。ホームセンターなどに売っているラッカー系の塗料で価格は¥480でした。ハケや筆、うすめ液と一緒に買っても¥1000程度。
 問題が出ないのであればDIYは安く効果を上げるのがBESTだと思います。
 結構綺麗に塗れてるでしょ♪
リアブレーキキャリパーの取外し・活性化・塗装
 次に同様にリアのキャリパーを外しましょう。
 フロント異なるのはキャリパーをとめているボルトの下側がプラスチックのカバーの中に入っていますので、先行してこのカバーを外さなければならないと言う事です。
 カバーもボルト2本でとまっていますので簡単に外れます。
 
 更にもう一箇所。リアのブレーキキャリパーはブレーキホースの取りまわしの関係でただキャリパーを外しただけでは作業し易い場所まで持っていけません。
 なので、ブレーキローターの裏を覗くと一箇所、ブレーキホースがボルトでとまっているところがありますのでここを外しておきましょう。
 
 なお、当たり前のようで意外に忘れるのがサイドブレーキの解除です。
 これをしないとキャリパー外れませんよ!ギヤを入れて車が動かないようにしてからサイドブレーキをフリーにしましょう。
 作業のやり易さを考えて、荷造り用のテープなどでキャリパーを釣っておきましょう。
 なお、ジャバラの活性化とパッドの掃除・塗装はフロントと同様の作業を行いましょう。

 ここで、管理人がこの作業を行った際に起きたトラブルを紹介します。
 問題になったのは助手席側のリアブレーキ。プレリュードはFF駆動なのでキャリパーをつけた状態でローターが軽く回らなければなりません。
 ですが、両手で力を入れないと回りませんでした!まずはベアリングのチェック。
 ブレーキローターはベアリングで回っているのでこのベアリング(ハブベアリング)が逝っていないか確認。
 タイヤを付けた状態でタイヤを足回りの軸方向(奥/手前)に揺すってみてガタツキが無いか&ローターをキャリパー無しの状態で回してみて異音がしないか、軽く回るかを確認。
 ちなみにハブベアリングが破損した状態で走行を続けると異音がしたり振動を起こしたりし、最悪の場合、ローターごとタイヤが外れます!!
 
命に関わりますので注意して下さい。
 
 管理人の場合はハブベアリングに関するチェックは問題なし。ということは・・・・・
 キャリパーのピストンが出た状態でピストンが固着してブレーキパッドがローターに押し付けられたままになってるのではないかとの推論にたどり着きました。
 そんなわけでリアのキャリパーのピストンを戻します。
 但し、フロントの場合と異なりリアはキャリパーにサイドブレーキ機能も一緒になっているためウォーターポンププライヤーで押し戻すという方法は使いません。
 では、どうするか。
 写真をみてわかる通り、リアのピストンには十字の溝が切れています。
 普通はここに特殊な工具を入れて回すとピストンが戻っていくのですが個人で作業をする場合にはラジオペンチを溝に引っ掛けて回してやるといいです。
 また、この際、ラジオペンチを滑らせてピストンブーツを裂かないように気を付けてください。
 ここでブーツを裂いてしまうとO/Hキットを購入してO/Hしなければならなくなります!

 ここでもしもピストンが固着したまま動かない場合はキャリパーが死んでしまっている可能性があります。
 管理人は一年ほど前にこの固着状態になり、キャリパー交換を行いました。
 今回の管理人のトラブルはラジオペンチにてピストンが動きましたのでピストンを戻してキャリパーをつけました。

 キャリパーの取り付けはリアの奥の方のパッドを見ると突起があるのでその突起とピストンの十字の溝を合わせて付けてください。

 ・・・とここで終わりではありませんものすごく重要なことがあります!
 これを忘れるともれなく車を壊します!!十分注意て下さい。
 それは何か!ブレーキは油圧で動いていることは知っていますよね?で、ブレーキをいじった後は油圧をかけてやらないとブレーキは効きません!!
 つまり、ただキャリパー・タイヤを戻してエンジンをかけ走り出すと・・・・止まりません!!
 全てが終わり、タイヤを付けてジャッキを外したらフットブレーキ・サイドブレーキを10回程度奥まで踏んでください&引っ張ってみて下さい。
 これでOKです♪
 あと、リアの作業をする際にギヤを入れた場合にはちゃんとニュートラにしてくださいね。

 更にもう一点。パッドのお掃除をしましょう。
 無いものもありますがブレーキパッドに溝が切れているものはブレーキダストがここに溜まっている場合はマイナスドライバー等を使ってダストを取り除いてやりましょう。
完成♪
 塗装・活性化・不備修正を全て終えて作業終了です♪
 全ての作業を手順をある程度慣れている管理人が作業を行ったトータル時間は4時間でした。
 ホイールスポークが3本と言う事もありかなり目立ちます!
 ¥1000程度でここまで出来たらバンバンザイでしょう♪
 皆さんもいかがですか??
最後に
 今回は車の三大要素走る・曲がる・止まるの中で一番命に関わる止まるの部分に関する整備を紹介しました。
 ハイパワーの車を作れば作るほど、ヘビーウエイトな車ほどここの変更・整備はかなりの効果を得られます。
 他の部分と異なり、目立たない地味な部分ですがここをしっかりしてやればスピードを上げても止まれる車が作れますよね。
 ということは、トルクやスピードを上げてもちゃんと止まる車が出来るのだからトータルの戦闘力は上がってくると思います。
 命や車を守るためにぜひ考えて見てくださいね。